地産地消部会
毎年、農家や販売所の視察(新作物研究部会合同)からはじまり、11月の金谷産業祭、島田産業まつり、3月の川根温泉など、島田市全域のイベントに参加して、自分たちの生産・加工したものを直接町の人たちに手渡しで販売しています。地産地消部会のメンバーは10人前後、もちろん普段はみなさん農家で野菜を作っています。
11月、あいにくの曇天の肌寒い日、島田市本通商店街おび通りで開催されたイベントでは、ひときわ活気溢れる地産地消部会の出店ブースがありました。朝9時のオープンから人垣は途切れることがなく、終始大盛況。手慣れた様子で接客するメンバーたち、お客さんとのお喋りも弾みます。
部会の中には『朝市グループ』があり、毎週藤枝のまんさいかんや、ファーマーズマーケットにも出店しているのだとか。笑顔での接客もお手のもの、といった様子です。
「農家が普段作物を卸す場合は、買って食べてくれるお客さんに直接会うことはないんです。でもこうして自分たちで出店して手渡しすると、お客さんの反応を直接見られるでしょう。それが喜び。例えば、変わった野菜をどんな風に食べると美味しいよ、だとかお喋りするのがとても楽しいんですよね」
イベント出店以外では、育苗センターでブロッコリーやキャベツのタネをまいて、ある程度成長した段階でみんなで手分けして育てて販売をしています。
育てた生鮮野菜を販売するだけでなく、さらに今回は乾燥野菜にもチャレンジ!
野菜にはシーズンがあるため、たくさん取れる時期にはどうしても価格が下がってしまう。また曲がったナスなど規格外で流通に乗せられないものも一定量出てしまう。農家にとって避けて通れないこの問題。もっと野菜を無駄なく美味しい状態で消費者に届ける手段はないものか?とあれこれ調べ考えた結果、乾燥野菜というアイデアにたどり着いたのだそう。
そこで、杉山さんは一念発起して乾燥機を購入。目下、あらゆる野菜や果物を乾燥させたり、美味しい食べ方を研究中。手間がかかってなかなかうまく行かなかったり、思いがけず美味しくなったり。ひとえに「旬のある野菜や果物を、通年美味しく食べてもらいたい」その思いを胸に、メンバーたちと試作と試食を繰り返す。その試行錯誤も楽しそうです。
メンバーの年齢層は60~80代が多いなか、近頃では30代のママが部会に仲間入りしてくれました。今回出品した乾燥野菜も一緒に作ったのだそう。「若い人が入ってくれて、仲間になってくれるのが本当に嬉しいのよ」と、顔をほころばせていました。